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この二人で長編とか、どう書けば良いんだよ。 SSしか無理です。 書けとも書くともいったことないですけど、長編。
「ソル ジャスティス 苦悶」で、SSに直接飛んできた方がいると、アクセス解析で知りました。 なんという検索ワード!!と笑いましたが、引っかかるうちも問題ありですね。(笑) うちの場合、苦悶の表情を浮かべていたのはネクロでしたけどね、目当ての人じゃなかったと思いますよ、はい。
距離感判ってない天然で生殺しのような人にときめきます。 というか、ジャスティスなら何でもときめけるけど、こんなジャスティスって素敵!っていう妄想。
思い出せば、何故見るたびに嫌な気持ちになったのか判る。 こんな夢など早く覚めれば良い、繰り返されたそれは変わらずに淡々と進む。 我慢していれば、あと少しで終わるのだ。
「・・・・」
未だに頭が覚め切らず、ゆっくりと目を開ける。 視界がぼんやりとした中、すぐ目に前にいる人に徐々に焦点が合う。
「・・・・フ」
覚醒しない頭で漏れた自分の声に、氷でも押し当てられたように目が覚めた。
「ふ?」
こちらの顔を覗き込むようにしていた男は、少し不思議そうな顔をしながら、軽く首を傾げていたが、
「ッ―――!」
目が覚めたと同時に、自分の額辺りを基点に法術が発動する。 赤い光が、目の前の男と部屋全体を打った。
「・・・・いきなり何をしやがる」
当然のことながら、ソルは大変不機嫌な様子だった。 いきなり攻撃をされれば、それも致し方ない。
「すまない」
謝罪の言葉を述べ、気まずさから顔を逸らす。 悪夢の登場人物が目の前に突然現れ、動転した・では説明としては正しくない。 が、説明してやる気もさらさらない。 追求される前にさっさと謝って、終わらせたかった。
自室で眠っていたが、どうやらいつもの夢でいつものように魘されていたようだった。 テスタメントやヴィーだったならもう慣れて気にもしなかったのだろうが、ソルにとっては珍しいものだろう。 壁に寄りかかっていたが、今は卓袱台に片肘をついて顔を顰めたソルの前に座っていた。 顔や腕に見える傷がまだ痛々しい。
「魘されてたようだから人が心配してやれば・・・・」
聞かせるでもなくそう呟いたソルの横顔をこっそりと見ながら、自分の覚醒(目覚めという意味で。技の出の早さではない)の早さに胸を撫で下ろしていた。 もう少し遅ければ確実に呼んでいただろうし、呼ばないまでも気付かれていたかもしれない。 それは絶対に嫌だった。
「だから、すまないといった」
そういってソルの方に向き直ると、額のヘッドギアに目が留まった。 ソルもそれに気付いたのか、視線がそれを追う。
「見て良いか?」
ふと湧いた興味に、ヘッドギアに手を伸ばそうとしたが、ソルはそれを遮るようにヘッドギアに手を翳した。
「壊しはしないし、外せともいわない。このままで良い」
あ?というソルは、視界を遮っていた自分の手を下ろし、機嫌が悪いような、凄むような目で睨んできた。 が、そんなことも気にせず、ソルの顔に手を伸ばした。
「ッ!」
「器用なものだな」
ソルの頭を微かに引き寄せ、ヘッドギアをまじまじと見る。 額に着けているだけで、ギア細胞の進行を抑えるというものは、少なからず興味がある。 ギア細胞を最初に移植された人間が、多少動物で実験を繰り返した後だったとはいえ、あっさりとこんなものを作り上げるとは、
「やはり天才だな」
「・・・・ふん」
つまらない・といいたげに鼻を鳴らすソルを余所に、ソルの顎に手を添えて、少し上を向くようにさせる。 しかめっ面といって良いソルと目が合い、
「嫌なら嫌だといえば良い」
悪かったな・と手を離そうとすると、ソルは別に・とすぐに目を逸らした。 そうか?というが、ソルはそれ以上何もいわないので、もう少しヘッドギアの観察を続ける。 時折質問をすると、面倒だといわんばかりの顔をしながらも、しっかりと答えてくれた。
「これの所為で人相の悪さが三割くらい増しているな・・・」
「うるせぇ・・・・」
「目つきが多少悪くとも前はそれほどでもなかったのに」
「あ?」
「なんでもない」
ごまかすようにそういうと、“Rock You”と彫られた文字を指先でなぞりながら、
「ダサいな・・・・これ」
ポツリと呟いた瞬間、ソルは顎に添えられていた手を叩いて、距離をとろうとした。
「待て、悪かった!あとちょっと見せてくれ」
そういってソルの後頭部に添えていた手に力を入れて、自分の方へと引き寄せた。 その時、ガタンという音が玄関の方から聞こえる。 そちらにソルと二人で視線を向ければ、ヴィーが真っ青な顔で立っていた。 唇を震わせ、どうした?と聞いても反応しなかったが、突然わあッ・と泣き出したかと思うと、
「ジャスティスの馬鹿ぁー!」
と叫んで、部屋から駆け出していった。 その後ろ姿を見送り呆然とした後、
「何故私は今馬鹿呼ばわりされたのだ?」
微かに痛む頭に手を添えて呻くと、ソルはさぁ?と小さくいうだけだった。
見たいというのを聞くのも、黙って見せているのもソルの優しさ。 ジャスティスはただただディズィーに甘いが、地味にソルはジャスティスに甘い。 うちはこんな感じです。
ジャスティスが目を覚ましたのは、気配を感じたからです。 なので、夢で一番見たくない部分(クライマックス)までは見てなかった。 どうでも良いけど。 以前ディズィーを抱っこしてたり頬に触れていた時みたいに、手のトゲトゲは意識的に外してソルに触ってます。 どうでも良いけど。
顔が近いのに、多少緊張してるのは自分だけな上に、相手は完全に自分じゃないものに集中してるとか、どういう気分なんだろうね。