忍者ブログ
ジャスティス砂漠・・その辺境を転がる空っぽの樽から聞こえる怪しげな・・・・
2025/04
< 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

 我が家には炬燵がありません。 昔は祖母宅にあり、入っていたのですがここ数年出していません。 炬燵入りたいなぁ・・・。 昔は三人位ならんで入っていた気がしないでもないけど、その時自分は子供だし、せいぜい大人一人に子供二人でキツキツだろうから・・・・いけると思うんだ。 あの人と並んで入るの!!

 ヒトツバシ様のところの炬燵に入っているジャスティスが可愛かったので、うちのジャスティスにも入ってもらおうとしてみた。

 ら、ジャスティスの部屋が二階だという設定を思い出して、ちょっと凹んだ。 あ・・・・あと事前にいっておきますが、寂しいだの暗いだのいわれてるのはテスタメントではありません。 住んでいるのは死んでいるのだけですから・・・・誰かはご想像にお任せしますが、ジャスティスとは一生絡みません!

「ジャスティスの部屋にもおこた置こうよ~」
「おこた?」
 いつものようにジャスティスの部屋に上がりこんでいたヴィー。 読書をしていたジャスティスだったが、ディズィーの突然の訪問に、ジャスティスは今話し相手をしていた。 その横で声を上げたのだ。 その声にジャスティスは、ゆっくりとした動作でヴィーを見ると、小さく首を捻る。
「炬燵!クリフじいちゃんの部屋にはあるの!」
「あぁ・・・テーブルにお布団がついているものですよね」
「炬燵・・・・ジャパニーズの暖房器具、か。私にはそんなもの必要ない」
「ジャパニーズのだから?」
「暖房器具がまず不要だ」
「俺は寒いよ・・・」
「ギアならば体温調節すれば問題ないレベルの筈だが?南極の極寒の中でも活動できる筈だ」
 ジャスティスはそういって眼を細めた。 ヴィーは体を強張らせ、
「俺がところどころ不完全なギアなのは判るけど!せっかく冬なんだし炬燵あった方が風流っていうか」
「風流など・・・・意味を知っていっているのか?」
「いや、よく判んないけど」
 案の定首を横に振ったヴィーに、ジャスティスはやれやれと溜め息をついた。
「大体この部屋にそんなものを置いては余計狭くなる、邪魔なだけだ」
「えぇー!?ねぇねぇディズィ~」
 ぶぅ・と不満そうに口をすぼめたヴィーだったが、何かを思いついたのか、ジャスティスの隣で苦笑していたディズィーを呼んだ。 ディズィーは何ですか?と首を傾げながらヴィーの元にいくと、ヴィーはにやりと笑って耳打ちした。
「?」
 その様子を見ていたジャスティスは、不穏なものを感じて微かに体を強張らせて身構えた。 ディズィーの顔に浮かんだのは、小さな驚きと、
「お母さん、私も炬燵・・・」
 少し恥ずかしそうに頬を染め、気まずいのか何か気負うものがあるのか、何度か視線をそらせながら、ディズィーはもじもじと申し出た。
「寒いのか?ならば今法術で―――」
 指先にチロリと小さな炎を点らせたジャスティスだったが、ディズィーは力一杯首を横に振った。
「いえッ・・・炬燵が良いんです!」
「きちんとコントロールすれば部屋を燃やすこともないし、暖をとるくらい法術で」
 ディズィーがそこまで強くいう意味が判らず、ジャスティスは当惑したが、ディズィーの反応に嬉しそうな顔をしているヴィーを見て、ジャスティスの目がヒタリと冷たい光を湛えた。
「ヴィー・・・ディズィーに何をいった?」
 ジャスティスに睨まれたヴィーはギクリと体を強張らせたが、首を横に振り、
「大したこといってないよ」
「質問が理解できなかったか?何をいった・と聞いたのだ、いったことを答えればよい!」
 ガシリと頭を捕まえられたヴィーは、すぐさま締め上げられて悲鳴を上げた。 慌てたディズィーが腰を上げようとしたのをジャスティスは手で制すと、ヴィーの目を覗き込み、
「答えろ」
「・・・・・ぁぃ」
 その返事に満足してジャスティスが手を離すと、ヴィーは正座をして、
「おこたに並んで入るのって仲良し母子って感じで良いよね・って」
「・・・・・・」
 ヴィーの言葉に、ジャスティスは暫し停止し、ディズィーは恥ずかしそうに頬を赤らめた。 ジャスティスは眉間を人差し指で押さえて暫し黙考した後、
「ディズィーを使うな」
 ビュッと風を切る音と共に振り下ろされた手刀は、確実にヴィーの頭のてっぺんを捕らえた。

「んでね、ジャスティスは普通の炬燵じゃ狭いじゃん!だから掘り炬燵が良いと思うの」
「狭いと最初から判っていて何故炬燵を提案した・・・・・いや、それよりも掘り炬燵というのは、この部屋では使えまい」
 手刀で額がぱっくりと割れたのか、頭巾の下から眉間・鼻と伝い落ちる血をそのままに、ヴィーはニコニコと笑っていた。 それにジャスティスは呆れながら話を聞いていたが、掘り炬燵・という言葉に何を馬鹿な・と首を振った。
「此処は二階なのだぞ?掘り下げるわけにはいくまい」
「良いじゃん別に。下に住んでる奴なんて暗い部屋の隅で体育座って“すまない”とかぶつぶついってる寂しい奴なんだし、ちょっと暗い天井下がっても問題ないよ」
 それに・とヴィーはいいにくそうにしながらも言葉を続ける。
「そんな・・・ジャスティスが近所のこと気にするなんて・・・キャラじゃないでしょ?」
「確かにな」
 といいながらも、またヴィーの頭に手刀が降った。

 結局、置くタイプの掘り炬燵があるとのことだったが、狭い・というジャスティスの鶴の一声で流れ、クリフから火鉢を譲り受けてヴィーが餅を焼いた。

「今度またディズィーを利用としたら・・・・判っているな」
「ぁぃ・・・」

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
Admin    Write    Res
忍者ブログ [PR]