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自分の中でネタが煮詰まっている感じです・・・・なんか面白いのないかなぁ・・・。(探すのがまず「面白い」というのに問題があるのかもしれませんが) こんなもの読みたい・というリクがありましたら、お気軽にどうぞ~。 書ける範囲で頑張りますよ。 ・・・・・カップリング的なものはちょっと・・・どうか判りませんが。 自分じゃまず書こうと思わないからなァ・・・・カップリング。 フレアリは別ですが・・・あれアリア書こうとするとついてくる・・・・。(ひどい言い草)
五感全てが機能しない。
目は開いている、光がない。
聴覚にも異常はない、音がない。
嗅覚も正常、匂いがない。
手が指が触れ合ったとしても、触れられたと感じない。
味覚のみ、確かめる術がないが、それは今更で問題ではない。
気を緩めれば、自分がどこに在るのか判らなくなるその空間、その中で許された数少ない一つ、思考は同じところを巡る。
何故自分が此処にあるか、聖騎士団に封印されたから・と答えは知れる。
何故封印されたのか、敗れたから・と答えは出ている。
未だ人が自分を倒しうるほどの昇華は果たしていない、誰に?―――あの男に。
まずそれに思考が及ぶと、えもいわれぬ感情が沸き起こる。
それを飲み下し、思考を続ける。
何故敗れたか、人ではなかった、ギアであった、ギアならば自分を倒しうる能力があることは理解できる。
だが・・・何故ギアならば自分の指揮下に入らないのか?何故あのようなイレギュラーな存在があるのか?
どれだけ考えてもその答えを得ることが出来ない。
その間にちらつくあの男の顔に、激しい苛立ちを覚える。
不快だ。
封印されてどれほど時間が経ったのか、その間指揮を欠いたギアがどれだけ破壊されるのか、どれだけ「人類完殺」という目的から遠ざかるのか。
自分のある意味を侵すあの男の所業に思考が及ぶと、その先が乱れて答えが霞む。
何もない空間で、自分の法力が揺らぐのを感じる。
結界のどこかで綻びが出ている、人間が作った恐らく最も強固である次元牢をもってしても、自分の力を押さえ切ることが難しかったようだ。
いずれこの牢は自ずと壊れるのだろう、だからといってそれを悠長に待つつもりはない。
小賢しいことに、結界の一部に勝手に自分の法力を使い、維持に当てている。
搾取され、内から壊すのには少し骨が折れるが、それでも皹の入った器を破るのは不可能ではない。
人間が作ったこの籠を解析し、それを破る為にすべきは、綻びを広げること。
未だ外への干渉は出来ないが、出来るようになれば残るギアを使ってどうとでもなる。
綻びが広がるのを待つ間、また思考へと沈む。
それは繰り返し繰り返し、回る。
あの目を知っている、知らない?覚えがある?少し違う。
誰と?どこが?判らない。
あれは誰だ?背徳の炎・・・自分の指揮下に入らないギア。
ではどうする?異常が他に感染する前に排除する。
この感情は何だ?何かが滾る、高揚する、だが焦りにも似た不快さがある。
怒りに近い、怒りならば理解できる。
排除すべき敵、意義を犯す敵、目的を阻む敵、討つべき敵に向ける感情として怒りは間違いではない。
これは怒りか。
あの金色の目がちらつくたびに、不愉快な気分になる。
その目は知らない・と、思う。
堂々巡ると判っていても、することもないこの場所、同じことを繰り返した。
僅かな違和感と、怒りがその答えを導き出せないことへのものだと、気付かなかったわけではないが。
自分をごまかすようなすり替えを繰り返すこともまた、ただの時間つぶしだ。
回る思考の中、確実に積もりゆくのは憎しみ。
この封印が解けた時、必ず・・・・あの男を討つ。
そこに思考が及ぶ頃、少し不快さが薄らぐのも繰り返し。