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ジャスティス砂漠・・その辺境を転がる空っぽの樽から聞こえる怪しげな・・・・
2024/05
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 良い夫婦の日。

「おかえりなさい」
「ただいま」
 短い言葉を交わし合い、
「お疲れですよね?お食事とお風呂どちらを先にしますか?用意は出来ていますから」
「・・・・風呂・・かな?」
 差し伸べられた手に持っていた鞄を渡すと、受け取りそれを大事そうに抱きしめて、
「判りました!タオルの用意はしておきますので、入っていて下さいね」
 「判った」と少し歯切れの悪い返事をして案内されるままに浴室に向かう。 入った後、暫らくしてタオルを抱えて戻ってくると、
「お背中流します!」
「いいから」
「でも・・・」
 間髪いれずに断られ肩を落とした様子を見て、微かに唸った後、
「後で髪を梳いてもらおうか」
「はい!」
 嬉しそうに微笑う顔を喜ばしく思い、小さな頭をそっと撫でた。

「あーん」
「あーん」
 スープを掬ったスプーンを口元に運び、相手がそれをぱくりと咥える。
「美味しいか?」
「はい!今日は上手に出来ました!」
「それは良かったな」
「私も“あーん”ってやりたいのですが・・・」
「それは付き合ってやれないことなのでな・・・すまん」
「いえ・・・」
 少し気を落とした様子に、慰めるように頭を撫でると、嬉しそうに腕に抱きついてくる。 甘える姿がまたいとおしく、柔らかい頬をやんわりと撫でた。

「俺はいつまでこれ見てれば良いの?」
 二人の微笑ましい触れ合いを、どこか諦めたような顔で見ていたヴィーは、力なく緩む口元のままに、溜め息を漏らすような声でたずねた。
「さあ?」
 たずねられたジャスティスは、ディズィーの頬を撫でたまま首を捻った。 ジャスティスに甘えていたディズィーはヴィーの方を見て、
「ヴィーさんも混ざりますか?」
「・・・・なんでいきなりままごとなの・・・?」
「・・・・“良い夫婦の日”だから?」
「ヴィーさんが入るなら空いてる役どころでいうと子供でしょうか?」
 首を捻ったままのジャスティスを余所に、ディズィーはままごとが楽しいようだった。 明るいディズィーの声に、ヴィーも少し苦いものが混じるもののディズィーに笑顔を向ける。
「ペットとかいわれなくて良かったーと喜ぶところだろうか?夫婦って母娘でおままごとで夫婦役って、良いの?」
「私に聞かれても困る」
「幾ら想像がつかないからって、こういうのはないと思うなぁ・・・・」
 渋い口調でいうヴィーに、「下らん」とジャスティスは小さく呻いた。 ディズィーが喜ぶから付き合っているのだ、ジャスティスは。 ままごとが嬉しいというよりは“ジャスティスと”というところに喜んでいるのであろうディズィーは上機嫌な様子で、
「クリフさんも呼びましょうか?テスタメントさんとか!」
「泥沼化するからそれは止めて!」
 ちょっと泣きそうな声のヴィーだった。

 大分文字書きとしては致命的な変な書き方をしている樽ですが、ちょっと変えました。 あんまり変わってないですが。 基本ルールを守る気は相変わらず、あんまりない。

 ソルジャスで夫婦は・・・・・寝起き(次元牢出たばっか)で「お前の顔が忘れられなかった」発言が想像できるギリギリ範囲? これ「殺したくて仕方なかった」的な台詞に続くんですけどね。(笑) すれ違った遠い背中越しに「無茶をするな」と声かけるくらいが精精だろうか?
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