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ジャスティス砂漠・・その辺境を転がる空っぽの樽から聞こえる怪しげな・・・・
2025/04
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 どんだけ久方ぶりなんだかな更新ですね、すいません。 萌え補充したいのですが、相変わらずジャスティス日照りでございます。

 ハロウィンネタなのに、ディズィーよりもオリジナルが出張る罠。 すいません、苦手な方は退避して下さい。

 そして本日SS置き場を少し更新しました、半年近く放置してました。 すいません。


「トリックオアトリート~」
 ふんわりとした声でそういうディズィーの表情は明るい、目の前のジャスティスの反応を期待の篭もった目を向けながら待っている。 それにジャスティスは少し困惑した様子だったが、
「これを・・・」
 自分のそばに置いていた籠を手にとると、そういってディズィーへと差し出した。 それを受け取ったディズィーは中身を見て嬉しそうに顔を綻ばせた。
「ありがとうございます!」
「テスタメントが・・・用意してくれてな」
「去年のテスタメントさんのお菓子皆に人気だったんですよ」
「・・・そうか」
 籠の中から一つ、かぼちゃの形をしたクッキーを取り出したディズィーはそれに噛り付き、ホロリと口の中で崩れたそれの甘さに微笑んだ。 嬉しそうなディズィーに、ジャスティスは手を伸ばして頭を撫でた。

「ディズィーがハロウィン喜んでくれた様で良かったねー」
「人の祭りに付き合うことが不本意なのは変わらないのだがな・・・」
 苦々しげにいうジャスティスに、ヴィーはしょうがないじゃん・と肩を竦め、
「ディズィーのあんな顔見れたら嬉しいでしょ?」
「・・・・」
 ヴィーの言葉に、無言のジャスティス。 もちろんジャスティスも嬉しいのだが、いわれて認めることが憚られたか、はたまた悔しいのか、ジャスティスは返事をしなかった。 それにヴィーが苦笑いを浮かべると、ジャスティスはギュウとヴィーの頬をつねり上げた。
「すんませんすんません、調子こいてごめんなさい!!!」
 痛い・と悲鳴を上げるヴィーの頬を十二分に引っ張ってから解放したジャスティスに、ヴィーは解放された頬を擦りながら、
「ところでさ、テスタメントにお礼いっての?」
「一応は」
「また“すまん”?」
 ジャスティスの無言を肯定と受け取り、ヴィーは赤い頬を未だに擦りつつ便利な言葉・と呟くと、ジャスティスにギロリと睨まれた。
「ジャスティスが頼んだわけでもないのに良くやるよねー。まぁ、テスタメントが用意してくれたおかげでジャスティスは悪戯を回避出来たわけだし、一応感謝はしてると思うけど」
「・・・・悪戯?」
「え?ジャスティスお菓子一人で用意のしようがないでしょ?お菓子なかったらディズィーの悪戯受けることになるでしょ?」
「そう・・・なるな、しかしあの子の悪戯など想像出来ん。それに悪戯とは本来面と向かってやるものでない気がするし」
「そうだね、あの子は人が嫌がることなんて出来なさそうだもん」
 良い子だよねぇ・と微笑うヴィーの横顔を見ながら、ジャスティスは眼を細め、
「お前は?」
「ん?」
「ハロウィンなんて、お前が喜びそうじゃないか。嬉々として悪戯をしそうだが・・・」
「あれ?俺の分のお菓子もテスタメント用意していたの?ディズィーのだけかと思ってた」
「ディズィーがお前の分だと残していった」
 優しい・と呟きを漏らして、ヴィーはますますニコニコと微笑う。 ジャスティスの顔を見上げ、
「俺はもうハロウィンでお菓子をねだれる歳じゃないよ。・・・だけど、ジャスティスがくれるっていうんなら喜んでもらう!」
「お前なら悪戯をしたがると思ったんだがな」
 呆れたようにいうジャスティスに、ヴィーは少し驚いた顔をしたが、すぐにまた笑顔で、
「“やられて嫌なことはしない”っていうんじゃないけどさ、ジャスティスがされたくないことをしたりしないよ・・・・あんまり」
 こっそりというように最後に小さく付け加えられた言葉に、ジャスティスの視線が鋭さを増す。 が、
「正直なのは良いことだ」
 そういってジャスティスはヴィーの額を弾くと、あっ・と小さく声を上げたヴィーの口にクッキーを突っ込んだ。 微かに咽たものの、それをしっかりと咀嚼して飲み込むと、
「うん、うまい」
「奴にいってやれ」
「そうする」
 ごしごしと口元を拭ったヴィーはふと何かを思い出し、
「そういえば、まだお菓子ある?とっといた方が良いから俺はもう良いや」
「とって置いた方が?まだいくらかはあるが・・・・お前が食わねば捨てるだけだぞ?」
「いや・・・・今日ハロウィンだよ?お菓子があれば悪戯されないんだよ?」
「ディズィーとお前以外で他に誰がッ―――・・・」
「もったいないけどあいつに一個恵んでやんな」
「ッ!!!!!!!!!!」
 物を与えることすら悔しいとでもいうように、ジャスティスは拳を硬く握り締めながら、声にならない声を絞り出していた。


 作られて100年近いジャスティスの“コピー”ですが、自分は作られたばっかりだもーん・とかいけしゃあしゃあといい、食物がいらないことを良いことに悪戯してこようとするだめな子です。 うちのコピーはそうです。 すいません。
 

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