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ギュウと摘ままれた頬は赤く、つままれた当人も痛みの為に閉じた目尻に涙を溜めている。 摘まんでいる上に更に引っ張られている為、口を歪めながら、
「涎が出ゆのでそおそお勘弁してくやさひ」
本人の意思とは関係なくだらしなく開いた口の端から涎が零れないように押さえながら、ヴィーはうぇーんと泣き声を上げた。
「もうしないと誓え」
ジャスティスの言葉に、ヴィーはコクコクと頷いて、その所為でさらに頬に痛みが走って顔を歪めた。
「すゆすゆ。今度すゆ時はやんといってかあ―」
「反省してないな」
「だああああああああああああああ」
ヴィーの頬は更につねり上げられた。
「今日のおやつはシュークリームです」
そういいながら、テスタメントは三人の前にシュークリームの乗った皿を置いた。 更にテーブルの真ん中ほどに、まだいくつかシュークリームが乗った皿を置く。
「上手いこと膨らんだのぅ」
自分の前に置かれた皿を持ち上げ、なかなか形良く出来たそれを見ながら、クリフは感心したようにいった。 褒められたテスタメントは嬉しそうに笑いながら、
「ディズィーも手伝ってくれたんですよ」
と、お茶を出す。 ディズィーは恥ずかしそうに、
「そんな・・・・殆どテスタメントさんが作られて・・私は手伝ったといってもクリームの泡立て位で」
謙遜するディズィーだったが、良く出来ている・というジャスティスの言葉と、頭を撫でられて嬉しそうに顔を綻ばせた。
「これ黄色いクリームだけじゃなくて白いのも入ってるー」
真っ先にシュークリームに齧り付いたヴィーは中身を見て、驚きの声を上げた。 齧った場所からチュウチュウとクリームを吸うヴィーに、汚い・とテスタメントはたしなめながら、
「カスタードだけよりこちらの方が好きなのでな、それだけでは重過ぎるし・・・・店によってはカスタードに生クリームを混ぜるところもあると聞くが」
「そっちの方が少しクリームがふんわりしますしね」
「違う味を楽しめるからこちらも良いと思うのでな」
「男って作るとなると凝るよな・・・」
「テスタメントは作ることが好きだし、甘いものも嫌いじゃないからのう」
思ったより語ったテスタメントに、ヴィーはぼそぼそとクリフに耳打ちすると、クリフは苦笑いを浮かべながら、そういってシュークリームに齧りついた。 美味い・と笑うと、テスタメントはほっとしたように笑う。
「本当に美味しいです」
シュークリームに齧りついたディズィーが笑いながらジャスティスにいうと、良かったな・といったジャスティスだったが、ふとあることに気付いてディズィーの顔に左手を伸ばした。 きょとんとしているディズィーに、少し良いか?と声をかけて、ディズィーの頬についていたクリームを親指で拭った。 それに気付いたディズィーが恥ずかしそうに顔を紅くする。 ジャスティスはディズィーの頬を今度は右手で撫でながら、気にするな・というと、手を拭くべくちり紙の入った箱を探し、それを察したテスタメントが手拭きを渡そうとした。 が、
「ッ!!!!!!」
パク・とジャスティスの手に食いついたのはヴィー。 クリフ以外が絶句する中、ついていたクリームを舌で舐め取り、カパと口を開けて指を離そうとしたが、ジャスティスは親指を突っ込んだまま、ヴィーの頬をぐいと引っ張り摘み上げた。
「何をするのだ貴様!!!!」
ジャスティスの怒号が部屋をビリビリと揺らした。
「あかあー、おったいないとおおったのー」
「何をいっているか判らん」
「あーはあしてよー」
涙を滲ませるヴィーに、ジャスティスは渋々手を離した。 すぐにテスタメントがジャスティスに手拭きを渡し、ジャスティスはヴィーの涎で濡れた指を流しで洗ってから拭いた。
「痛かったぁー!腫れるよこれ」
引っ張られていた頬を擦るヴィーに、テスタメントは全くと呻きながら、
「なんて失礼なことをするのだ!」
「うぅ・・・・ごめんなさいジャスティス」
テスタメントにも怒られ、クリフにも呆れた顔で苦笑いされ、ヴィーは肩をすぼめて謝った。
「もう二度とするな・・・!」
「・・・・・あい」
「なんであぁいうば・・・・ことをするのだ」
テスタメントの問いに、ヴィーはえぇーと零しながら、
「だってクリーム拭いちゃもったいないじゃん、美味いんだから」
あっけらかんといったヴィーに、その場の全員が呆れや何やらで言葉を失った。 ヴィーは気を取り直したのか、もとより大して気に留めていないのか、二個目のシュークリームに齧りついた。
おやつ後、ヴィーはしっかりこってりと折か・・・・絞られた。
ジャスティスって食べられないと思い込んでいるので、誰か代わりに舐めるしかないな・という。 うん、本文よりあとがきの方がおかしいな。 本文自体はエロイ事何もないですよ。 無欲だし無知だし、邪まな人が凄く慌てるだけで。 ジャスティスは純粋に「気持ち悪い」と思うだけだし。
テスタの作るシュー美味いだろーな…読んでて思わずジュルリとなりましたw会話がほのぼのしてて素敵!
とりあえず、
ヴィーたんそこ替わって☆
書いたら思ったより変でもなかったというか・・・・何をビビッていたのだろうと思い返さないでもない温さ。 まぁ・・・・それが樽クオリティなので。
ディズィーもやってみたくてわざとほっぺにつけてみたりしてみるになったけど、必ず布巾とかで拭くようになって、ちょっぴり悔しがってるとか書こうかと思って、あまりの蛇足ぶりに止めました。 樽の書く母娘はおかしい、仕方ないのですけど。
シューは激しく蛇足でした。www しかし自分も好きなお菓子なので、こんなの好きーとか思いながら打ってました。 形なだけで味全く違わないスワンなシューとか。